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根本 義之; 石島 暖大; 近藤 啓悦; 藤村 由希; 加治 芳行
Journal of Nuclear Materials, 575, p.154209_1 - 154209_19, 2023/03
被引用回数:1 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)著者らはこれまでジルコニウム合金製の燃料被覆管について、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化試験を実施し、乾燥空気中よりも空気と水蒸気の混合雰囲気中において酸化が速くなる場合のあることを報告してきた。このような酸化は使用済み燃料プール(SFP)の重大事故時や、原子炉圧力容器への空気侵入事故時に起こることが懸念されるため、詳細な検討が必要である。そのためジルカロイ4製の被覆管の酸化試験を、空気と水蒸気の混合比を変化させた環境中で800Cの温度条件で実施し、酸化試験データに基づいて酸化速度定数の評価、酸化試験後の試料について、酸化層の詳細評価,水素吸収量の評価等を行った。その結果、酸化の極初期におけるジルコニウム窒化物(ZrN)の生成や、試料表面の全面に拡がる多孔質な酸化層の成長などが、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化挙動に影響していることが確認された。以上に基づき、乾燥空気中と、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化メカニズムの違いについて議論を行った結果を報告する。
鈴木 洋明*; 森田 能弘*; 内藤 正則*; 根本 義之; 加治 芳行
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00450_1 - 19-00450_17, 2020/06
本研究では使用済み燃料プール(SFP)における重大事故解析のため、SAMPSONコードの改良を行った。空気中酸化モデルとして、ジルカロイ4(ANLモデル)とジルカロイ2(JAEAモデル)の酸化試験データに基づく、それぞれの酸化モデルをSAMPSONコードに導入した。改良コードの有効性確認のため、米国サンディア国立研究所がこれまでに実施した、BWR燃料集合体の実規模モデルを用いての空気中酸化試験の解析を行った。その結果、Zrの空気中酸化に基づく急激な温度上昇を良い精度で再現できた。またSFP事故解析をSFPの初期水位がゼロの場合、燃料有効長の最下端位置の場合、中間位置の場合、の3ケースについて実施した。その結果、SFPの冷却水が完全に失われ、燃料集合体中の空気の自然循環が起きる場合にのみ、事故時初期の急激な温度上昇が起きることが示された。
根本 義之; 加治 芳行; 金沢 徹*; 中島 一雄*; 東條 匡志*
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05
使用済燃料プールでの事故解析を目的としたシビアアクシデントコードの高度化においては、被覆管材料の当該事故条件での酸化モデルの構築及びその導入が必要である。著者らは短尺の被覆管試料を用いた当該事故模擬の温度条件、環境条件での熱天秤を用いた酸化試験結果に基づき、酸化モデルの構築を行った。また長尺の被覆管試料を用いた当該事故模擬条件での酸化試験を行い、酸化モデルによる解析結果と実験結果について比較検討を行い、酸化モデルの検証を行った。酸化試験においては酸化反応による雰囲気中の酸素欠乏に関しても実験及び解析による評価を行い、その結果に基づき、雰囲気中の酸素欠乏の被覆管酸化挙動に及ぼす影響や、それを考慮した今後の酸化モデルの高度化について議論を行なった。
東條 匡志*; 金沢 徹*; 中島 一雄*; 岩本 達也*; 小林 謙祐*; 後藤 大輔*; 根本 義之; 加治 芳行
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 13 Pages, 2019/05
沸騰水型軽水炉の使用済燃料プールにおける、冷却水損失,冷却不全等による事故時の安全性向上を目的として、使用済み燃料ラック内における燃料配置手法の検討を3次元解析に基づいて実施した。その際、崩壊熱の正確な評価、ラック体系の熱伝達評価による燃料温度の把握、破損時の幾何形状なども考慮した臨界性等について考慮する必要がある。本研究においては、これらに関してそれぞれ3次元体系の解析コードによる評価を行い、それらの結果を総合的に検討することにより、事故進展に及ぼす燃料配置の影響について議論を行なった。またそれらの知見に基づき、安全性向上に寄与しうる燃料配置手法について考察を行なった。
西村 聡*; 佐竹 正哲*; 西 義久*; 根本 義之; 加治 芳行
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 8 Pages, 2019/05
使用済燃料プール(SFP)で冷却機能喪失事故あるいは冷却材喪失事故が発生した場合、使用済燃料の冷却性確保の観点から、SFPに注水してプール水位を維持する必要がある。本講演では、別途提案した空気中Zr酸化反応モデルを新たに組み込んだMAAPコード5.05ベータを使用してSFPを対象とした事故進展解析を実施し、SFPスプレイおよび代替注水実施時の燃料冷却効果を評価した結果について報告する。SFPスプレイの評価においては、崩壊熱、スプレイ水の燃料集合体にかかる割合、スプレイ水滴の直径、スプレイ開始時間を解析パラメータとして用いた。使用後4ヶ月冷却した燃料を格納したSFPに、12.5kg/s (200GPM)のスプレイをSFP冷却水喪失後4時間後から使用し、その際のスプレイ水の30%が燃料集合体にかかると想定した場合、燃料被覆管の最高温度は1000K以下に抑えることができ、被覆管の破損が防げることが示された。
西村 聡*; 佐竹 正哲*; 西 義久*; 加治 芳行; 根本 義之
Proceedings of 11th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-11) (Internet), 3 Pages, 2018/11
福島第一原子力発電所の事故を受けて、日本の電力事業者は原子力規制庁より使用済み燃料プール(SFP)の安全性向上のための対策を自主的に行うことを求められている。SFP安全対策において最も重要なのはプールの水位を保つことにより冷却性を担保し、燃料破損及び再臨界を防止することである。そのために事業者らが導入しているものとしては、例えばスプレイ冷却システムや、代替注水システム、また燃料配置において出力の高い燃料と低い燃料を1対4、1対8などの比率でチェッカーボード状に配置する手法、などが挙げられる。本研究ではこのうち特に燃料配置手法の有効性について、MAAP5.04を用いた解析により評価することとした。
根本 義之; 加治 芳行; 小川 千尋*; 中島 一雄*; 東條 匡志*
Proceedings of 2017 Water Reactor Fuel Performance Meeting (WRFPM 2017) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/09
使用済み燃料プールの冷却水損失事故に対応するためには、事故時に想定される空気中または空気と水蒸気の混合した雰囲気中でのジルコニウム被覆管の高温酸化挙動の把握が重要である。本研究では空気と水蒸気の混合した雰囲気中でのジルカロイ2及び4の酸化試験を行い、混合比の影響について600Cから1100Cの温度域での評価を行った。その結果、ジルカロイ2は900Cから1000C、ジルカロイ4は800Cから1000Cの範囲で、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化速度が乾燥空気中や水蒸気中よりも速くなった。この傾向は酸化層に割れが入った、酸化過程の後半において、より顕著に見られた。この結果は、使用済み燃料プール事故解析を目的とした酸化モデルの構築においては、空気と水蒸気の混合雰囲気中での酸化挙動の考慮が重要であることを示していると考えられる。
根本 義之; 加治 芳行; 小川 千尋; 近藤 啓悦; 中島 一雄*; 金沢 徹*; 東條 匡志*
Journal of Nuclear Materials, 488, p.22 - 32, 2017/05
被引用回数:2 パーセンタイル:19.37(Materials Science, Multidisciplinary)これまでにジルカロイ2被覆管の熱天秤による空気中酸化試験を行ったが、本研究ではそのデータに基づいて使用済み燃料プール(SFP)事故時の被覆管の酸化挙動の解析に適用可能な酸化モデルの構築を行った。その検証にあたり長尺被覆管の酸化試験に関して当該酸化モデルを適用した数値流体解析を行った。酸化試験はSFP事故を模擬した空気流量条件中で高温の温度勾配を付与して実施した。構築した酸化モデルを適用した解析は酸化試験での被覆管表面の酸化皮膜及び多孔質な酸化層の成長をよく再現し、酸化モデルの妥当性が確認できた。本研究の試験条件の範囲では空気流量条件の酸化挙動への影響は明らかには見られなかった。
根本 義之; 加治 芳行; 小川 千尋; 中島 一雄*; 東條 匡志*
材料と環境, 66(5), p.180 - 187, 2017/05
使用済み燃料プール(SFP)の冷却不全または冷却水損失による重大事故が発生した場合、使用済み燃料被覆管は空気中に露出し、崩壊熱による温度上昇が起こる。そのため空気中での被覆管の高温酸化の研究を行うことがSFPの安全性評価のために重要である。本研究では、燃料被覆管材料であるジルカロイ2(Zry2)およびジルカロイ4(Zry4)を用いて、温度および空気の流量を変化させた条件における熱天秤による酸化試験を行った。熱天秤の試験では試験温度の上昇に伴い酸化速度が上昇する傾向が見られたが、使用済み燃料ラック内でSFP事故時に想定される空気の流量範囲では、Zry2の場合は950C以下、Zry4の場合は1050C以下で明らかな流量の影響は見られなかった。一方、それ以上の温度では、流量が高い場合に酸化速度が顕著に速くなる傾向が見られ、その傾向は温度が高いほど顕著に現れた。空気中における酸化過程の詳細検討のため、酸化試験後、酸化層の詳細観察を行い、重量変化データとの比較を行った。その結果、重量変化は表面酸化膜の割れ以前の過程では、試料表面での緻密な酸化膜の成長に依存し、表面酸化膜の割れ以降の過程では、酸化膜の割れの下層での多孔質な酸化層の成長に依存することが明らかになった。
根本 義之; 加治 芳行; 小川 千尋; 中島 一雄*; 東條 匡志*; 後藤 大輔*
腐食防食協会第62回材料と環境討論会講演集(CD-ROM), p.23 - 24, 2015/11
使用済み燃料プール(SFP)における冷却材喪失事故時の安全性向上に関する研究として、燃料破損につながる燃料被覆管の高温空気中での酸化挙動を把握するために、被覆管の短尺試料の均熱条件での酸化試験と長尺試料にSFPの水位低下時を模擬した温度分布を与えた条件での酸化試験を実施し、燃料被覆管の酸化挙動に及ぼす温度勾配及び予備酸化皮膜の影響に関する知見を得た。
根本 義之
no journal, ,
使用済み燃料プールで想定される冷却機能損失等の重大事故対策として、冷却スプレイの設置や使用済み燃料の配置方法の変更などが考えられている。その効果を評価するためにはシビアアクシデントコードによる解析を行う必要があるが、現状のコードにおいては被覆管材料の空気中での酸化挙動は考慮されていない。また現象としての被覆管の空気中酸化についてもこれまでに十分な研究が行われておらず、そのメカニズムの理解と酸化モデルの構築及びそのモデルのコードへの組込みが必要である。そのため原子力機構では資源エネルギー庁から受託した「平成26年度発電用原子炉等安全対策高度化技術基盤整備事業、重大事故解析手法の高度化」において、被覆管の空気中酸化試験及びその結果に基づいた酸化モデルの構築を行い、関係機関との協力のもとにシビアアクシデントコードの高度化を行うことで安全対策の定量的評価、安全対策の最適化を行う。講演では研究計画の詳細について紹介し、議論を行う。
井岡 郁夫; 加藤 仁; 小河 浩晃; 吉田 啓之
no journal, ,
使用済み燃料プールの冷却機能が喪失した場合、崩壊熱を有する使用済み燃料ピンは冷却水の蒸発に伴い水蒸気及び空気環境下に曝される。この時の燃料ピンの酸化は等温酸化条件と異なり、気液界面を含み温度傾斜場を有する厳しい条件と考えられる。そこで、軸方向温度傾斜場でのジルカロイ2の酸化挙動を調べた。酸化試験は、Arガス0.5L/minをキャリアガスとして飽和水蒸気中、600Cで実施した。軸方向の温度勾配は、約10C/mmであった。試験中に発生した水素ガス量を測定するとともに、試験後に酸化皮膜の分析を行った。水素ガスの発生量は試験初期に急増しピークを取った後、100ppm程度に低下した。温度傾斜での酸化は、水素発生量は若干増加したが、酸化皮膜厚さには顕著な差が認められなかった。
根本 義之; 加治 芳行; 中島 一雄*; 東條 匡志*; 後藤 大輔*
no journal, ,
使用済み燃料プール(SFP)水位低下時の事象解析を目的とした重大事故解析コードの高度化においては、高温の被覆管材料の空気中での酸化挙動のモデル化及びコードへの取り込みが必要である。そのため著者らは、長尺の被覆管にSFP水位低下時を模擬した温度分布を与えた条件での酸化試験と、被覆管の小型サンプルの酸化試験を並行して実施し、その結果の比較から、酸化モデルの構築及び実炉のSFP条件への適用性検討を行うこととした。本報では、二つの酸化試験の結果及び今後の試験計画等について報告する。
井岡 郁夫; 加藤 仁; 小河 浩晃; 逢坂 正彦
no journal, ,
使用済み燃料プールの冷却機能が喪失した場合、崩壊熱を有する使用済み燃料ピンは冷却水の蒸発に伴い水蒸気及び空気環境下に曝される。この時の燃料ピンの酸化は等温酸化条件と異なり、気液界面を含み温度傾斜場を有する厳しい条件と考えられる。そこで、軸方向に温度勾配を持つジルカロイ2の水蒸気-空気混合下での酸化挙動を調べた。酸化試験は、空気0.5L/minをキャリアガスとして飽和水蒸気中、600Cで実施した。軸方向の温度勾配は、約100C/cmであった。試験中に発生した水素ガス量を測定するとともに、試験後に酸化皮膜の分析を行った。水素ガスの発生量は試験初期に急増しピークを取った後、100ppm程度に低下した。酸化皮膜厚さには顕著な差が認められなかった。本試験条件では、温度勾配を有するジルカロイ2の酸化に及ぼす空気混入の影響は小さかった。
加治 芳行; 根本 義之; 高瀬 和之; 東條 匡志*; 後藤 大輔*; 岩田 豊*; 大竹 幸彦*; 西村 聡*; 鈴木 洋明*
no journal, ,
使用済燃料プールの冷却機能が喪失し、燃料集合体が破損に至る事故において、どのように事象が進展し、スプレイ散水、燃料配置変更等の安全対策がどの程度機能していくかを重大事故解析手法により定量的に評価する。本発表では、全体計画を報告する。
小林 謙祐*; 後藤 大輔*; 東條 匡志*; 池原 正*; 加治 芳行; 根本 義之
no journal, ,
使用済燃料プール重大事故想定時の温度を評価して潜在リスクを監視することを検討している。ここでは、BWR炉心の詳細燃焼解析により燃料崩壊熱を評価し、さらにそれらの燃料が使用済燃料ラック内で露出した場合の被覆管温度を、ラック構造、水位、照射後時間などをパラメータとして評価した結果について報告する。
西村 聡*; 佐竹 正哲*; 曽我 昇太*; 西 義久*; 加治 芳行; 根本 義之
no journal, ,
重大事故解析コードMAAP 5.03を用い、使用済み燃料プール(SFP)における冷却機能喪失事象等を対象とした過渡解析を実施し、SFP初期水位及び崩壊熱が被覆管破損時間や水素生成量に及ぼす影響を定量的に評価した。
森田 能弘*; 鈴木 洋明*; 内藤 正則*; 加治 芳行; 根本 義之
no journal, ,
本研究ではSAMPSONの既存モジュールを用いて使用済み燃料プールの冷却機能の喪失を想定した場合のモデルを作成し、事象の予備解析を行った。発表では使用済み燃料棒の温度上昇、溶融挙動等の解析結果を報告する。
千年 宏昌*; 渡辺 聡*; 貞松 秀明*; 岩田 豊*; 加治 芳行; 根本 義之
no journal, ,
重大事故解析手法の高度化のためには、国内外で実施・検討されている使用済燃料プールにおける燃料貯蔵の安全対策(BWRに関する既存シビアアクシデント解析コード、燃料配置、スプレイの設置等)の調査を実施し、これを整理することで課題を抽出し、評価手順を策定することが重要となる。本発表では、安全対策の有効性評価に係る課題と評価手順の検討結果を報告する。
根本 義之; 小川 千尋; 加治 芳行; 中島 一雄*; 東條 匡志*; 後藤 大輔*
no journal, ,
使用済み燃料プール(SFP)水位低下時の事象解析を目的とした重大事故解析コードの高度化においては、高温の被覆管材料の空気中での酸化挙動のモデル化及びコードへの取り込みが必要である。そのためわれわれは、長尺の被覆管にSFP水位低下時を模擬した温度分布を与えた条件での酸化試験と、被覆管の小型サンプルの酸化試験を並行して実施し、その結果の比較から、酸化モデルの構築及び実炉のSFP条件への適用性検討を行うこととした。本報では、二つの酸化試験の結果及び今後の試験計画等について報告する。